介護職の待遇は良くなる?
介護職と聞くと、辞める人が多いハードな仕事のイメージがあります。しかし、介護業界ではスタッフの処遇改善が進んでいるので、実際はそれほどではないのかもしれません。そこで、介護職の実情をチェックしてみたいと思います。
介護職は、医療や福祉業界に属しますが、厚生労働省の「平成28年雇用動向調査結果」によると、離職率は15パーセント程度になっており、実はこの数字よりも離職率が高い業界はたくさん存在します。例えば、宿泊業や飲食サービス業は30パーセント以上の離職率になっていますし、生活関連のサービス業も離職率は20パーセント以上です。そのため、介護職は他の業界に比べて、特別離職率が高い職場ではないことが窺えます。
また、実際に介護職に就いている人は増加傾向にあるようです。平成12年度には55万人だったのが、平成25年度には171万人に増えています。多くの企業が人口減少に伴って縮小傾向にある中で、介護職は着実にその規模を拡大していると言えるでしょう。日本は少子高齢化に向けて進んでいるため、今後ますます介護職というのは日本の社会の中で重要なポジションになり、市場規模も拡大していくはずです。そして、市場規模が拡大し、重要度が増していけば、これまで以上に介護スタッフの待遇も良くなることが予想されます。
介護職の給料は仕事内容に比べて低いと言われていますが、平成27年度の全体の平均給料がおよそ28万円だったのに対し、平成28年度にはおよそ29万円と、たった1年で1万円も増加しているのがその証拠です。これからも着実に介護職の労働条件は見直されると思うので、働きやすい職場が増える日もそう遠くはないでしょう。